訪問診療の定義やメリットについて
ちぐさクリニックでは、さまざまな理由で通院が困難な方や住み慣れた自宅で療養を望む方へ、医療面をサポートする「訪問診療」を行っています。訪問診療を利用できる人や具体的なサービス内容、患者様やご家族に対する訪問診療のメリットなどをご説明します。
医師がご自宅に訪問して診療します。
訪問診療とは、病院へ通院することが困難な患者様に対して、医師が定期的に自宅を訪問して診療を行うサービスです。
訪問は大きく「 訪問診療 」と「 往診 」の２種類に分かれます。
「訪問診療」は、診療計画を立て、医学管理のもと定期的に（たとえば、２週間に１回など）自宅に伺い、定期的、計画的に健康管理を行います。日常的な診察や治療、健康管理で、体調の悪化を未然に防ぐ役割も持っています。
また、万が一入院が必要となった場合も、入院先を紹介するなど医療機関と連携してスムーズな対応を行うことができます。診療や治療のほか、看護、薬の処方、療養指導や相談など、通常病院で行う診療サービスのほとんどを行います。
◇ 具体的な診療・処置内容 ◇
- 診察、血圧測定、体温測定などの健康チェック
- 点滴、投薬などの治療
- 採血、検尿などの検査
- 療養上の相談、指導
- 床ずれの処置
- 酸素療法、経管栄養法など
具体的な対応内容は診療所により異なる場合がありますのでお問い合わせてみましょう。
往診 とは
「 往診 」とは、たとえば救急車を呼ぶほどではないけれど、急に具合が悪くなった時や何か突発的な症状が表れた時に、患者様やご家族の要請に応じて診察に伺います。
訪問診療と 往診 の違い
「 訪問診療 」も「 往診 」もどちらも医師が自宅へ訪問して診療する点は同じですが、少し意味が異なります。
定期的な訪問診療を基本とし、緊急時には往診対応する（医学的に必要性がないと判断された場合は、訪問しない場合もあります）ことで自宅での療養生活をサポートします。
自宅に訪問して診療し、また地域のケアマネージャーや介護施設など他職種とも情報共有や連携をとり、包括的なケアで適切な在宅医療の環境作りを共に行います。（なお、自宅には高齢者住宅施設などの集合住宅の場合もあります。訪問可能な施設などの詳細は直接お問い合わせください）
訪問診療の対象や、利用するメリットとは？
訪問診療の対象となる方
- 病気や障害、歩行困難などで病院への通院が困難な方
- 外来の待ち時間が大変という方
（長時間座った姿勢を保つことが困難な方、認知症により待つことが困難な方など） - 退院後の療養を住み慣れた自宅で行いたいという方
- 自宅で医療ケアが必要な方
- 終末期の療養生活を自宅で過ごしたい方
このような患者様のご自宅に訪問し、診療を行います。
訪問診療は診療を受ける患者本人はもちろん、一緒に暮らして介護をしているご家族、介護者にもメリットがあります。
通院の負担軽減
・病気や障害を持っている方にとって定期的な通院はとても大変です。
・往復の移動や、病院や調剤薬局での待ち時間なども負担が大きいものです。
・訪問診療を利用できれば、通院に関わる身体的負担を大きく解消することができます。
通院に付き添っていた家族や介護者の負担も同じく減らすことができます。
24時間365日体制の対応
・訪問診療を実施する医療機関のうち在宅療養支援診療所※では「 ２４時間・３６５日医師・看護師が訪問できる体制の整備 」が要件となっています。
・定期的な訪問に加え、夜間や休日なども含め２４時間３６５日体制で電話の指示・往診・救急車の指示などの対応が可能なので、緊急時にも安心です。
※在宅療養支援診療所とは？
２４時間３６５日、医師・看護師と連絡がとれ、往診や訪問看護を実施する診療所のことです。
ワンストップで相談することができる
・訪問診療のサービスは、診察や治療だけでなく、予防接種や薬の処方、栄養状態の管理なども含まれます。体調に関わることであれば全て相談することができます。
訪問範囲
◇訪問可能エリア◇
南部：有秋台西、泉台、椎津、 椎の木台、桜台あたりまで
東部：神代、新生あたりまで
北部：五井駅周辺まで
◇訪問相談エリア◇
南部：袖ヶ浦市代宿、蔵波台、牛久あたりまで
東部：惣社、南国分寺台あたりまで 北部：市原郵便局あたりまで
ご利用の流れ
お問合せ
当クリニックにお電話にてお気軽にお問合せください。担当者が病状や生活環境をお聞きしながら受診に向けてサポートさせていただきます。
調整
患者さまご本人やご家族、担当ケアマネジャー、かかりつけの医療機関などからさまざまな情報をお聞きし、患者さまの想いを尊重した在宅療養ができるように調整いたします。
＊ご自宅への訪問診療をご希望の患者様は、現時点の健康状態の把握のため、一度クリニックへご受診をお願いしております。ご来院の交通手段に関しましては、当クリニックの無料送迎を利用するなど、ご相談に応じます。
ご契約
訪問診療開始
患者さまご家族のご希望とお体の状態を考慮した上で初回訪問日を決定し、定期的な訪問診療を開始いたします。診療開始後も、病状や環境の変化にあわせて柔軟に対応させていただきますので、ご不安なことがあれば何でもご相談ください。
診療費
訪問診療は、各種健康保険・公費などが適用になります。交通費は訪問距離に応じて別途ご負担いただきます。また、お薬は院外処方ですので、薬剤費は別途必要です。
各種健康保険の自己負担割合や初診であるかどうか、診療を受ける場所（ご自宅か施設か）、訪問回数、診療の内容などによって料金が異なりますので、詳しくはお問合わせください。
| ご自宅の、患者様一人に 月二回訪問する場合の診療費 |
１割負担の方 ６０００円～７０００円程度 |
| ２割負担の方 １２０００円～１４０００円程度 | |
| 予定日外に臨時で往診した場合 | 都度、往診料がかかります |
| 交通費 | 距離により１００円から３００円程度 |
| お薬代 | 別途薬局で支払い |
| 居宅療養管理指導料 （介護保険利用） |
１割負担の方 ６００円程度 |
| ２割負担の方 １２００円程度 | |
| その他 | 在宅酸素などご利用の場合、別途かかります 検査費用、診断書などの文書料などは内容により変動 |
- 往診・訪問診療に要する交通費は、 距離に応じて別途ご負担いただきます。
- 在宅医療の内容は上記に限るものではございません。
- 上記4.6は月に1回のみ (患者様の病状により変動)、 それ以外は1回ごとの金額です。
- 上記金額は令和元年度診療報酬改定によるものです (2年毎または増税毎に改定あり)。
- 内容と規定
施設基準を満たし厚生局長に届け出た在宅療養支援診療所が、通院困難な患者様に対し 同意を得て、 定期的な訪問診療による計画的な医学管理と緊急時の対応を行います。 また、 往診により24時間365日対応できる体制を確保し、 連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等 を文書により提出いたします。 - 上記医療保険に加え、 以下の介護保険もあわせてご負担いただきます。
（料金は2024年4月1日時点のものです。法律改正等により、表示と異なる場合がございます。）
悩みを抱えず、相談してみましょう。
「定期的に受診は必要だけと通院を続ける（もしくは、連れて行く）のは大変だな。」
「自宅で療養していて、急に何かがあった時にどうすればいいだろう。」
「自宅で医療ケアが必要だけど、定期的に診てもらってサポートしてもらいたいな。」
自宅での療養生活には、さまざまな悩みなどがあると思います。
悩みを抱えず、気軽にご相談ください。
まとめ
- 訪問診療とは、病気や障害などで病院への通院が困難な方が、自宅で診療や治療を受けることができるサービスです。
- 病院への通院が困難な方や、自宅での終末期療養を望む方、寝たきり期の高齢者などを対象とし、医師や看護師が定期的に自宅を訪問し、診察、治療、検査、投薬など一般的に病院で行われている医療サービスを提供します。
病気の治療だけではなく、体調管理や予防も目的としています。 - 訪問診療は患者様本人だけではなく、通院介助を行っていたご家族や介護者の負担軽減にもなります。医療や介護に関わることはまとめて相談することができるので安心です。